中古自転車の闇
パンク修理で持ち込まれた電動自転車の修理中、色々とまずいことに気づいてしまったので記事にします
パナソニックの電動アシスト前後子供乗せ車
前後共にタイヤの溝がなくなり、ひび割れも始まっているため両方交換で取り掛かり
まず一つ目、フロントホイールがハブダイナモ式に入れ替わっている
アシスト自転車は装備しているバッテリーからライトへ給電しているので、非電動アシスト車のように車輪で発電してライトを光らせる仕組みは必要ないです
二つ目、前ブレーキがブリヂストン製に入れ替わっている
パナソニックでは初期のギュットアニーズでVブレーキがついていた以外、大型のキャリパーブレーキのはずがブリヂストンのスマートコントロールブレーキがついています
パーツの金額が高く、性能も若干アレなブレーキにわざわざ交換する理由は?
三つ目、フロントチャイルドシートもブリヂストン製
ブリヂストンのアンジェリーノについていたタイプ
四つ目、バッテリーがギュットアニーズの物
五つ目、そもそも前後のホイールサイズが変わっている
この年代のギュットミニは今と同じ20インチでもスポーツバイクではなじみのある、451サイズ
この車体は前後が406サイズに取り換えられていて、タイヤサイズが小さくなっているため
タイヤ外径とフェンダーの隙間が広く、気になります
予想するならば、この車体は少なくとも3台の車体を合体させて作成されたサンコイチの車体
他にもブレーキシューの進行方向が逆さだったり、チェーン引きの左右を間違えて、後輪が締まりきっていなかったり・・・
2010年くらいの車体なので、結構年月は経っている車体で価格を優先して、色々な事を代償に作成された様子
タイヤ交換しつつ正常に戻せる箇所は戻し試乗後問題ないことを確認して、購入された車体の状況を説明後お返ししました
一番の問題
今回で一番まずいのは後輪変更時にリアスプロケットが変わり、ギア比がずれて購入された方が意図せず違法なアシスト比率の電動アシストに乗ってしまっていること
試乗中に感じたのはスピードが高速よりになり、元々重たくてブレーキの利きづらい車体がよりシビアなスピードコントロールが必要になっています
すべての中古自転車業が同じことはしてはいないでしょう、当店も古いMTBをリユースするためにフレームから組み直したりして、販売する計画を進めていますが、基本の主要パーツは今新しく調達できる物で組み上げています
購入されるのに心配であれば、どこに何を使っているのか、どの部分を変更しているのかを記録したリストを保存している店舗を選び、見せてもらう事で安心できるかもしれません