BMXのクランク外し
完成したところからスタート
少し説明
昔遊んでいたBMXの街乗り化カスタマイズのご依頼
BMXのクランク外しは初めての経験だったので、お店の苦労をおすそ分け
すでに車体からは取り外されているクランク、ボトムブラケット
普段メンテナンスしているお買い物軽快車やロード、MTBでも見たことがない不思議な仕組み
戸惑ったポイントは「どうやって外すの?」
最近の多くはBB軸にクランクが圧入されて位置が決まっているボルト1本式か、所定の位置に合わせてベアリングに与圧をかけて位置決めボルトで固定しているボルト2本式がほとんど
前者は取り外しにクランクを外す工具を使い、後者は位置決めボルトと与圧をかけるボルトを緩めると手でも外れる構造
今回のクランクは与圧をかけるボルトがない1本式だけど、クランクを外す工具を取付できない構造
色々と調べた結果ハンマーで叩き力をかけクランクから軸を反対へ打ち出すが正しいらしい
結果はパワー!?
クランク外し
どうやら叩くための工具も国内代理店には用意されていたが、在庫欠品で断念
取付時のボルトを半分抜いてボルト頭をたたく方法もあるらしいが、ネジをつぶす可能性もあるため、ナシ
現場作業員らしくあるもので工夫して取り外すことを実行
もう一度のこの画像
クランク表面から奥に見える部分が軸本体、肝心なのはこの部分に全力で打撃を与える事
ちょうどよく見つかったのが13mmのソケット
外径がぴったり
次は取付ボルトのねじサイズ、ねじピッチを計測して(3/8の24山)長いねじを調達
ソケットをねじでガッチリと軸に固定
飛び出ている部分をハンマーで叩くと抜ける、、、はずが長年の間に固着しているのかいくら叩こうがびくともしない
ここまでくると何とかしたくなったので、キロハンマーを新しく購入
今までのショックレスハンマーとは違い、片手で持つのがつらいほどヘッドが重い
こいつで4,5回たたくと外れました
改めて見るときっちり叩けたのが見えてくる
ベアリングの与圧とクランクの位置決めは、間に入っているカラーの左右の量で増減させている仕組み
ドライブ側のチェーンラインを決めてそこから残りの辻褄を合わせているのか?
新しいクランク周りを取付
運が良いことにJISBBのフレームだったため、現行のシマノの仕組みを割と簡単に構築できる
- MTB用のボトムブラケットをインストール
- シマノクランクを使用
- フレームとのクリアランスで問題ない大きいチェーンリングを取付
もともとMTBのギアつきに使うクランクセットでリアエンド110mmのBMXのチェーンラインに合うはずもなく、工夫して何とかする
シマノMTBのクランクセットはフレームとボトムブラケットの間に3枚のシムを挟み、68mmや73mmのフレームやフロントディレイラーの仕様に対応できる柔軟な仕組み
BMXフレームに大きなチェーンリングは想定外。希望を叶えるには規定外の手段を。
ドライブ側BBのシムをゼロ、反ドライブ側を2枚
これでチェーンラインは異音がなくチェーンが駆動可能な位置
左側へシム3枚はフレームへ固定するねじが浅くなる為、フレーム・BBの間でなく BB・クランクの間へシムを配置して全体の長さを合わせる
チェーンリングは34Tのナローワイドリングでチェーンは厚歯
リアスプロケットに薄歯の設定があれば、もっとすんなり決まったかもしれない
南海ハブに薄歯はあるのかいな?